資格試験の勉強は、暗記なくして語ることはできません。学校や会社で1日を過ごし、よしやるぞ!という気持ちになっても、難しいことが書かれた参考書を見ると、今日は無理そうだから明日にしよう…と弱気な気持ちになることもあるのではないでしょうか。
暗記しなければいけないことが覚えられなければ、いつまでたっても勉強の効果は現れません。短い限られた時間で暗記することができるようになるためには、ちょっとしたコツが必要。
例えば、英単語や歴史の年号、専門職試験などにおける法律の条文は、暗記する量が多くて途方に暮れることもあるでしょう。大量の情報を正確に理解するのには効率よく暗記する方法を使うのが得策です。
今回の記事では、暗記を助けるホールド法という記憶術について、詳しくご紹介していきます。
Contents
暗記を助ける記憶術 ホールド法とは?
結論から言ってしまうと、ホールド法というのは、
記憶を15秒間持ち続ける(ホールドする)
という暗記の方法。
通常であれば、暗記するものを見たら何度も口に出して言ってみたり、何度も書いてみたりと、繰り返すことによって暗記したことを脳に定着させていきますよね?
もちろん、繰り返すことは記憶を定着させるのに必要不可欠なのですが、繰り返して覚える前に、ホールド法では15秒という時間をかけて覚えることが最も重要なポイント。
では、なぜ15秒という時間が必要なのかを説明する前に、まずは記憶のメカニズムについて、少しふれておこうと思います。
暗記の基本となる記憶のメカニズムを理解する
記憶には、短期記憶と長期記憶という2種類の記憶があります。文字通り、短期記憶は一時的な記憶で、脳が必要と判断しなければ忘れていく記憶。長期記憶とは、脳が必要な情報と判断し、長期間覚えておくことができる記憶のことです。
暗記をするには様々な方法がありますが、どの方法においても、記憶のメカニズムを理解しておくことがポイント。一時的な記憶でしかない短期記憶を、いかに効率的に長期記憶に変えていくかにかかっています。
何度も繰り返して見たり聞いたりすることで、脳に短期記憶を重要な情報と判断させ長期記憶へと変えていくのがことが記憶を定着させるポイントなのですが、この方法がホールド法の基礎的な部分となるのです。
では、ホールド法による暗記では、なぜ15秒の時間が重要なのでしょうか。
ホールド法で15秒が暗記に必要な時間と言われる秘密
ホールド法で15秒が採用されている理由は至ってシンプルです。
それは、
15秒が短期記憶から長期記憶へと変わるのに必要な時間だから。
また、脳の作業記憶は15秒から30秒しか持続しないと言われているため、短期記憶から長期記憶へ変わるのに必要な15秒で暗記するよう心がけましょう。
一見こんな単純なことで暗記ができるようになるのかと疑いを持たれるかもしれませんが、ホールド法は様々な勉強に活かされ、その効果も実証されています。
ホールド法による記憶術の効果
ホールド法の効果はいろいろなところで紹介されていますが、身近なところで言えばビリギャルという映画で紹介されており、この方法に効果があるのは既に実証済。
学年ビリのだったギャルが1年で偏差値を40上げ、慶応大学へ合格するというこの映画では、実践的な勉強法も紹介され、努力次第で人は変われるということで話題になりましたよね。
この映画の中でもホールド法が紹介されています。そして何より、この映画は実話をベースとしているので、実際に結果を出した暗記法の一つとして実践してみる価値は大いにあります。
また、ホールド法は勉強だけでなく、電話番号や住所を暗記する時などにも応用でき、ホールド法による暗記方法を知っていていれば得をすること間違いなしです。では具体的に、どのようなやり方でホールド法を実践すればいいのでしょうか。
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暗記力を高めるホールド法のやり方
ホールド法のやり方は至ってシンプルです。
- 暗記したいものに意識を集中させる
- 15秒ぼーっとして、何も考えないようにする
- 暗記したことを思い出す
- 声に出したり紙に書いて暗記したことをアウトプットする
たったこれだけのことですが、ポイントは15秒たったら暗記したことをアウトプットすること。これを多く繰り返すことで、より確実に短期記憶を長期記憶へと変えていくことができるでしょう。
ホールド法で必要な集中力を高める方法
ホールド法を使って暗記する時に併せて鍛えたいのが集中力。ホールド法でもまず覚えたいことに意識を集中させますが、集中して勉強することは、学習効果を上げることにもつながります。集中力を高めるポイントは下記の通り。
- 暗記しながら他のことをしない
- 暗記すべきことだけが書かれたノートを準備する
- 極度の空腹状態で暗記しない
集中力を高めるには、とにかく暗記に最適な条件を整えること。暗記すべきことだけが書かれたノートを準備することが、暗記効率を上げる理由については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
→公務員試験対策におすすめ 記憶を引き出す暗記ノートの作り方
記憶力と学力を一気に高める文章の読み方とは?
暗記に最適な条件がそろっても全然頭に入ってこないと、やっていることが空回りしているんじゃないかと不安になりますよね。
要は、勉強に使う「もの」よりも勉強の「方法」が重要ということ。
基本に立ち戻って考えると、勉強とは知らない情報を読むところから始まっています。
何事もはじめが肝心。苦手意識のあるものを嫌々読んでも、記憶に残すことは難しいでしょう。でも、どんなに難しい文章であっても、脳に書き込むように早く記憶できる読み方があったら試してみたいと思いませんか?
文章構造を早く理解することが、内容を早く理解するためのポイント。
早く読めて早く理解できるだけでなく、しっかりと記憶に残すことのできる読み方。それが、速読なのです。
あなたは、速読がただ早く読むだけの技術だと思っていませんでしたか?もしそうなら、読む速さだけではなく、理解力、記憶力、そして集中力も高められる速読を実践してみるといいかもしれません。
数々の難関試験合格者が実践する、「試験向け」の速読方法をご紹介しておきますので、是非読んでみてくださいね。
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まとめ
ホールド法を使った暗記術のメリット・メリットその1 隙間時間にできる効率の良い暗記方法
・メリットその2 繰り返すことで長期記憶を確実なものにすることができる
・メリットその3 暗記力と合わせて集中力も高めることができる
いかがでしたか。
目的意識をもってホールド法による暗記術を取り入れ、確実な長期記憶を手に入れていきましょう。
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